風都探偵第11話「最悪のm 3/降って来た脅威」内容と感想

前回

第10話「最悪のm 2/死を呼ぶ羽音」

内容

「!」

ダブルを突き刺したと思われたメガネウラドーパントの攻撃は、トリガーマグナムが受け止めていた。

「野郎っ!」

メタル!

サイクロンメタル!

ドガ!

メタルシャフトの攻撃が、メガネウラドーパントを引き離す。

「フィリップやっぱ変だ!こっちの動きだけが妙に鈍ってるぜ!」

「おかしい!メガネウラはそんな特殊な能力を持つメモリではないはずだ!」

「なんかっ、だるいよおっ。身体が思ったように動かないんだけどぉっ…」

Wだけでなく、周囲にいた亜樹子も動きが鈍くなっていた。

「!?」

なんだろ…さっきまですごく嫌な音だったのに…心が…引き寄せられる…

「ときめちゃん!!」

ときめが何かに誘い込まれるように、その足を進めていく。

「今だああ!」

「やばい!ときめ!」

「!」

ときめがもな子から離れた隙をついたメガネウラドーパントは、もな子に攻撃を仕掛ける。

ドカ!

「むっ…ノロマになってるくせに!邪魔すん…ウッ!」

その攻撃を、身を挺してダブルが守った。

メタルマキシマムドライブ!

「お、遅せぇなりに用意して待ち構えとく事ぐらいできるさ。」

「こいつッ…!」

「俺の身体を囮にしときゃ…時間も稼げるしな!メタルスラッグブレイカー!!」

「!!」

ダブルの必殺技が、メガネウラドーパントを離れたビルまで叩きつける。

「おわっ…!身体が軽くなった。」

「ムッ!逃げ…たか。まあこの場は彼女を守れれば御の字か…」

「フゥッ…ときめちゃん、そっちは大丈夫?」

「…わ…私…」

「なぜあんな行動をとったんだ!危うくドーパントに風祭メグを殺されるところだったんだぞ!」

「知らないよ!自分でもわかんない。」

「わからないで済まされるものか!」

「まあまあ。俺の身体を使ってもめないでくれフィリップ。」

変身を解く翔太朗。

「翔太朗、君は少し彼女に甘すぎやしないか!?」

「…相棒。犯人は確実に怨根のセンだ。風祭メグに対する憎しみの言葉の圧がハンパなかった。…正体を絞り込んで欲しい…」

「それは…もちろん、そうするが…」

「亜樹子。こうなると警察沙汰は避けられねえ。照井に言って彼女の警護を頼んでくれ。」

「うん。でも…どしたの、翔太朗くん、なんか…」

「ときめ…あえて問い詰める事はしねえ。自分でもわかんねー事ってあるもんな。」

「翔太朗っ…」

「ただこれだけは覚えておいてくれ。依頼人を危険に晒す探偵は最低だ。おやっさんから俺が何度も怒鳴られてた事だ。今回依頼人はマジPだけど、依頼された守るべき相手はもな子ちゃんだ。だから…頼んだぜ、彼女を。俺の…探偵の…助手になってくれるん…だろ…」

そう言うとときめに倒れかかった翔太朗。受け止めたときめの手には、大量の翔太朗の血がついていた。

「翔太朗!」

「翔太朗くん!」

ダブルドライバーと呼ばれる、この変身のためのベルトで繋がった時、俺とフィリップの意識が融合し、離れていても脳内での会話が可能になる。俺はこの時、相棒の衝撃と悲しみと、そして怒りを強烈に感じていた。そう…こうなると思ったからこそ、やせ我慢をしてまで全員に声をかけたのかもしれない。俺は勘だけはいいんだ…何かすごく危険な匂いがしていた。敵にも…仲間たちにも…!!

「…ときめ。君を捜していたら、思わぬ収穫を得た。まさか仮面ライダーの所にいたとはね。奇妙な運命だ。もう少し、自分を探す時間をあげよう。さて、と…。」

翔太朗たちの様子を見ていた謎のドーパントは、人間へとその姿をかえ、どこかへ去っていく。

「!!おお、目を覚ましたか森口!良かった!」

「本当に心配したのよお!」

「小泉さん…マジP…みんな…あ、メグじゃなくなってる。」

「当たり前だ。あの恰好のまま病院にかつぎ込めるか。お前がメグなのは秘密なんだぞ!」

「ハッ、あ、あたい、何時間寝てたんスか?」

「?…3時間ぐらいか?」

「やべえええええ!アップデート間に合わなくなるうぅ!」

「な、なにい?いきなりそっちかあ?」

「みんな、もな子ちゃんをおさえて!」

「はい、リーダー!」

「も、もな子ちゃん…なんていう仕事の鬼…」

「落ち着いてくれ、森口もな子。」

「へっ、だ、誰?」

「ぼくはフィリップ。鳴海探偵事務所のもう一人の探偵だ。左翔太朗は君を守って負傷した。」

「!!あの…キザ探偵が…!!」

「彼の代打で来た。仕事も大切だがまず君の安全を守る事が一番だ。犯人を絞り込むため、少しだけ話が聞きたい。」

「…犯人なら…あたい、わかったっスよ…」

「えっ?」

「ゲーマーっス。『マーダー』とか呼ばれてた奴。」

「『マーダー』…殺人者…?」

「警察に通報しなかった事情は、所長から聞いた。」

「え、所長?…って呼んでるの、奥さんを?」

「そー!!ずっとなのよーこの人ぉ。」

「結婚する前からの癖だ。他の呼び方はピンとこない。風祭メグの秘密の件は理解したが、公共の場で事件が起きた以上、我々も動かざるを得ん。」

「わかっている。むしろ彼女に護衛をつけて欲しい。犯人もメグの正体が彼女とは知らないはずだ。なるべく目立たないように。」

「わかった。左の具合はどうだ?」

「…君も知っているだろうが、ガイアメモリの能力で受けた傷は普通の治療が効かない。自然治癒を待つしかない。事務所で安静にしている。ほぼ意識のない状態が続いているが…照井竜。森口もな子の証言で容疑者が絞られた。ぼくに協力して逮捕してくれないか。」

「よかろう。」

「亜樹ちゃんは護衛の刑事たちと一緒に彼女のそばにいてやって欲しい。何かあったら連絡を。」

「うん!」

「私は?私は何をすればいいの?」

「君は何もするな。」

「!?」

「そもそも翔太朗の負傷が君のせいなのを忘れたのか?僕に助手は必要ない。」

「ちょ、ちょっと、フィリップくん…」

「ましてや、君のような不完全な助手など。」

「自分がいつも完全、って体なんだよね、あんたは…」

「何っ?」

「あんたが本当に言うほど完璧なら、もっと簡単に勝てたんじゃないの?」

「くっ…た、たしかにあのメモリの能力は完全に把握できてない…!だが君に言われる筋合いはない!」

「やめないか、二人とも。病院だぞ。」

「照井竜、…行こう。」

カチャカチャカチャ

「どいつもこいつも!ふざけやがって!」

「可愛さ余って憎さ百倍、というところかな。」

「うおぉっ!?…てめえ、どこから入って来た!?」

「私の場合はね、そうは言わない。『入って来る』んじゃないんだよ。…『降って来る』のさ!」

パソコンを操作する男の前に、ガイアメモリを持った男が現れたのだった。

風都探偵第2巻 第11話「最悪のm 3/降って来た脅威」より

感想

翔太朗がメグこともな子を庇って負傷、戦闘不能になってしまいました。倒れる間際に、仲間たちにそれぞれ想いを託すところが、グッときました…。ときめとフィリップの関係は、よくなっていくのでしょうか…。

コメント

タイトルとURLをコピーしました