仮面ライダー913 第2話「園田真理」 内容と感想

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仮面ライダー913 第1話「呪いのベルト」

内容

「…」

「く…草加…だよな 草加…雅人…だろ?」

「…ああ 久しぶりだな 確か… 佐伯…だったか」

除菌シートを開封し、手を拭きながらそう言う草加。

「…死んじまった…まゆ…まゆが…まゆ うう…」

夜が明け、キャンピングカーの中には佐伯と草加、そして二人の男の姿があった。

「…そうか じゃあ遠藤も…まゆもか…」

「──…大体…今までなにやってたんだよ!石川ッ!平岡も…お前が昨日まゆと交代する予定じゃなかったのかよ!?」

「すまん…でも…オレにも都合ってのがあってだな…」

「ちょっと待ってくれ 交代…とは?」

「…ああ 流星塾のメンバーでな 交代制でベルトを守ることにしたんだ。オルフェノクのン狙いはカイザのベルトだ──…まあ守るったって、この車で逃げ回るのがせいぜいだけど」

「…草加君、キミ カイザに変身したんだよね?…身体は大丈夫?」

「…別に。なんともないが?」

「…でももう変身しないほうがいいよ。まゆの最期を見たならわかると思うけど、呪われてるんだ。このベルトは」

カイザフォンを閉じ、草加が言う

「…声が聞こえたんだ。変身の際…カイザフォンをドライバーに装着せよ…と。まるでカイザがオレを導いているように…」

「ケッ!自惚れてんのか!?ガキの頃はチビでひ弱な泣き虫君だったくせに。気取りやがってウゼーんだよ。」

「…そういう君は今でも弱い者をいじめるのがシュミなのかな?「男の生き方は顔に出る」というが──…」

「な…なんだとォ!?」

「…やめなよ。仲間内でもめている場合じゃないだろ…!?」

石川と草加を、平岡がなだめる。

「…そういえばさ、草加くんは初めてでしょ?オルフェノクと遭遇したのって。その割には結構落ち着いてるみたいだね…」

「ああ。警察やマスコミは認めたくないようだが…ネットにはオルフェノクの情報があふれているからな。君はどう考えてる?オルフェノクについて…」

人類の天敵 っていってしまえばそれまでだけど、実際やつらは躊躇なく人を殺す…

──…気がかりなのは父さんのことさ。オルフェノクを倒す力を持つこの…カイザベルトを父さんは送ってきた──…ボクら宛てに──…!!!

父さんがオルフェノクのことを知っているのはまちがいない。いやそれ以上に大きな関わりがあるんじゃないかって──…」

「…」

「父さんはどんなに忙しくても塾の行事には必ず来てくれた。いつでも身寄りのないボクらを励まし勇気づけてくれた。ボクらの絆そのものだ──…

でも考えてみるとボクらは父さんのことをほとんど知らない。わかっているのは父さんが日本有数の大企業、スマートブレインの社長だってことぐらいだ。

第一…父さんはなぜ流星塾のような養護施設を作りボクたちを育ててくれたのかな?」

「そりゃお前…父さんはものすごく優しい人だから───…」

「なんだよ?大金持ちの慈善活動に過ぎないとでも?」

「そうじゃなくて…入塾資格が特殊だったなと思ってさ。「幼年期に事故等に遭い九死に一生を得た孤児」に限るって…」

「それがどうした?なにが言いたいんだよお前」

「これはボクの勘だけど…流星塾とオルフェノクとカイザのベルト この三つは一本の線で繋がっているのかも…って」

「バーカ!平岡お前考えすぎだっつーの」

「オルフェノクの被害者は流星塾だけじゃないって知ってんだろ?」

「佐伯…他のみんなの連絡先を教えてもらえるかな?

…それとカイザのベルトはオレが預かる!」

「え?」

「おっおい 勝手なことするんじゃねぇよ ベルトはみんなで守って…」

「変身する意思のない者が持っていても意味がない…違うかな?

オレが囮になって戦ってやるさ──…」

高級なマンションで、ガラス瓶の中に船を組み立てている草加。

カチャ

「ねぇ雅人…本当にいいの?辰巳家に戻らなくて。

私は嬉しいけど雅人と一緒に暮らせるんだから…」

「後悔はない ここから先はオレひとりだ」

「相変わらず器用ね でもガラス瓶の中の船ってなんかかわいそう…」

「…ああ だから何艘も作るんだ。死体と同じさ

死体が一つならかわいそうだと思うかもしれない…だが無数の死体ならただの景色だ」

「私…時々思うのよね 一生かけても雅人のコト理解できないかもって…

…でもそこがいいの 簡単にわかってしまう男なんてつまらない」

「そろそろ支度しようか。今夜だろ?薫の…友人主催のパーティ」

「あら 覚えててくれたのね」

「薫の大切な友達なんだろ ならオレも挨拶くらいさせてもらうさ」

「おめでとう黒沢!」

「すごいじゃないか!!会社作って4年で上場なんて…」

「お前いくら稼げば気がすむんだよ」

「やあ大したことないさァ」

黒沢という男が主催したパーティ、黒沢はパーティに参加している薫と草加を見つける。

「君が噂の草加雅人君かあ…薫から聞いているよ」

「あら黒沢さん」

「せっかく養子に入った名門辰巳家を飛び出してきたとか──…」

「…きっと自分の浅慮を悔やむことになると思いますが」

「雅人は独立心が強いの。悪く言えば不器用なのかな?」

「すごい…ですわ」

黒沢という男と共にいたアンナが草加を羨望のまなざしで見つめる。

「なかなかできることじゃありませんわ」

「アンナ…

若気の至りにならないことを祈るよ。たまにいるんだよな。自分の力を過信する青臭いやつがさァ」

「やめなさいよ春樹…立派な生き方よ、男として…」

「あ?」

「いえ…構いません。当たらずとも遠からず…ですから」

「あら なんて寛大なお方──…」

(気にくわねぇ なんだこの男は オレのパーティだってのに目立ちやがって──…)

「おっと…」

突然、黒沢が体勢を崩し、草加のスーツにワインをこぼしてしまう。

「これは失礼…いや 君の安物のスーツにいい香りがついたかな?」

「春樹!」

「なにしろ1955年のラターシュだ」

「……」

バシャアアアッ!

「…えっ!?」

「な…!?」

「ま…雅人!!」

突然、草加はアンナのドレスにワインをかけてしまう。

「き…貴様ッ!!なんの真似だこれは!?」

「あなたのため…ですよ」

「な…なに!?」

「その女性はあなたの彼女でありながらあきらかに…私を求めていた。だから…あなたの代わりに私が諫めてやったまで」

「そ…っそんなこと…ッ!」

「しかも彼女は今も喜び続けている」

「…ッ!」

「ま…雅人」

「なかなかの女性ですよ」

「貴様ッ!アンナを侮辱するってのか!?」

「…失礼 これも若気の至りです」

「ふ…ふざけるな!土下座だッ!今ここで土下座をしろッ!!」

「なるほど…それはいい」

「雅人…」

美しい姿勢で正座する草加。

(な…なんだこいつ 妙に毅然としやがって…)

そしてそのまま黒沢に土下座する草加。

「…ッ!!」

(こいつ…事もなげに──…き…気に入らねぇぇぇぇッ…こいつ絶対にオレのことをなめてやがるッ!!)

「フ…フンッ!」

(パーティもブチ壊しだ……これじゃまったく気がすまんッ)

「くくッ なかなかいい様が撮れそうだ ここで一発謝罪の言葉を──…」

そういうとスマートフォンのカメラを起動させる黒沢だったが…

「な───!!?」

(なっ…なんだ!?オレは土下座しているこの男を見下ろしていたはず…それがなんで 今 オレはこいつを見上げている…!?)

「そ…そんな バカな…」

草加に圧倒された黒沢は、腰が抜けその場に倒れ込んでしまった。

「──…」

「雅人…」

「先に帰っている──…すまない 失礼する」

(オレが圧倒された…とでも言うのか)

「土下座だと 安い発想だ」

(オレとでは通ってきた地獄が違う──…)

草加に置いて行かれた薫もその場に居づらくなってしまい…

(もう 私だって帰るわよ 気まずいじゃない…)

「あっ雅…ん…」

(あ…アンナ…さん)

「あ…あなたのいうとおり 私はあなたを求めたわ …だから 叱って!」

そういうアンナを抱き寄せる草加、だがその目は酷く冷たい視線だった。

「!! ひ ひァァ…」

死体の山に座り死神を背負う草加の姿が、アンナの目に映し出された。

「──…」

(大泉クリーニング ここだな)

「…すみません」

クリーニング店へとやってきた草加 そこにはうとうとと居眠りをしている青年の姿が…

「あの…」

居眠りを続ける青年に、草加は手刀でその肘を払いのける。

「──…!!?おい お前今なにかしたろッ!?せっかく人が気持ちよく眠ってるのに!!」

「…君は店の人かな?」

「あー?見ればわかるだろうが」

「わからないから聞いているんだ クリーニング店も客商売… それで客の対応ができるのかな」

「大きなお世話だ 早く洗濯物を出せ! 出来上がりは…そのうちだ」

「…オレは客じゃない 園田真理という女性がここで働いていると聞いて…」

「今はいねぇってよ お客じゃないならとっとと帰れ!邪魔だ」

「あら?真理のお友達?」

「…はい 真理さんとは幼馴染で」

「あーらそうなのぉ よく来てくれたわね~❤ でも真理 今日はお父さんに会いに行くって! びっくりよね~ スマートブレインの社長さんが育ての親だなんて どうする~ うちで待っててもいいわよ~?」

「いえ…捜してみますよ」

「ぐう…」

「…」

再び居眠りをしていた青年の肘を手刀で払いのける草加。

「なにしやがる!」

「君はもう少し愛想よくした方がいい さもないとこの店は潰れる」

「愛想がないのは生まれつきだ!お前が洗濯物を持ってきても洗ってやらん!お前は出禁だ!!」

「面白いな…君は」

そういうと店を後にする草加。

「なかなか感じのいい子じゃない❤」

「どこがだ!!」

─スマートブレイン本社

「ちょっとどーゆーことなのッ!?娘が父親に会いに来て なにが悪いってゆーのよ!?」

「ですから…アポのない方はお断りを…」

「何度電話しても取り合ってくれないくせに!だからわざわざ出向いてきたの!わかる!?」

「こ…困ります お嬢さんこれ以上は」

「困るのはこっちよ!ぜんっぜん話が通じないんだからッ!」

「ちょっとこちらに」

「イタッ!」

「あれば…ないで」

「なっ…なにするのよ!お父さん出てきてよぉ 離してえええ!」

受付の前で大騒ぎをする若い女性が警備員によって取り押さえられようとしていた。

「…よくないな」

「えっちょっと!」

そこへ草加が現れ、警備員の腕を引き離す。

「! こっちだ!」

「へっ!?…あの ちょっとぉ!ふぁッ!?」

騒ぎを聞きつけた警備員たちから逃げる草加と女性。

つまづいて転びそうな女性を、草加は抱きかかえてその場を去る。

「ひゃッ!?」

「あ あの ありがとうございます なんか…ご迷惑おかけしちゃいまして」

「…」

「私…さっきは取り乱しちゃって お恥ずかしい…──」

「…いいんだよ 君の気持ちはわかっている それに…オレに礼を言う必要はない 君は何度だってオレを助けてくれた…」

「え?どこかで会ったことが?」

「君は変わらないな 真理 なにもかも…以前のままだ」

「あ もしかして田山君!?」

「…いや」

「じゃ…じゃあ倉石君?」

「…いや 茶目っ気も相変わらずだ」

「は?」

「きゃあああああ!! 誰か」

草加と真理が悲鳴を聞く。

視線の先にはオルフェノクによって灰にされる女性の姿があった。

「!!あ…あれは」

「オルフェノク!」

「真理ッ 君はここにいるんだ!!」

オルフェノクに向かっていく草加。

真理は携帯電話を取り出し、乾巧という人物に発信をする。

「待てッ!薄汚いオルフェノクめ…」

カイザフォンを取り出す草加。

ブロロロロロロロロッ

「どいてーどいてーそこの人ッ!!」

「!? ま 真理!? くっ…来るなッ!」

ビュッ!

「くっ! ッ…!」

オルフェノクの攻撃を受けて倒れてしまう草加。

「!?」

草加の前に現れたのは、クリーニング店で居眠りをしていた青年だった。

青年は、カイザフォンのような携帯を取り出す。

5 5 5

「──!? き… 貴様は…」

STANDING BY

「変身ッ!!」

COMPLETE

「!! な…なにィ!?」

草加の前には、仮面ライダーの姿が…

仮面ライダー913 第2話「園田真理」より

感想

仮面ライダーカイザ第2話のタイトルは園田真理。仮面ライダー555でおなじみのヒロインの名前ですね。そしてこの話で、555の主人公である彼も登場します!テレビの原作とは少し違った邂逅がなされている感じですね。テレビ版と比較していくのもまた楽しいですね。

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